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先日多可町中区(ベルディーホール)で行われた、シカ被害対策セミナーを受講しました。
▲足もとの隙間は充分シカが潜り込める穴 |
▲頑丈な柵の下を通れる小さな動物か行き来していると下が削れ、いずれシカも通る |
▲電気柵が側溝をまたいでいる例、側溝の中に入れば電気柵を簡単にくぐれる。 |
2人の講師の1人、(独)農業・食品産業技術総合研究所機構 近畿中国四国農業研究センター鳥獣害研究チームの井上雅央さんは大変わかりやすく、おじいちゃんおばあちゃんでもできる防除のポイントを教えてくださいました。
【鹿に餌付け】
シカは毎日食べるものをその日に見つけ食べる。柔らかい草が好きで、9~10月に草刈りした物は冬にはとてもいい鹿の餌になるので、シカに餌付けをしているのと同じ。他にも道路工事の法面に種を吹き付けた牧草や、収穫を終えた田畑で白菜・キャベツの外葉はどうぞお食べと柵を外し餌付けをしている。
そこでこれらシカの餌付けになることを最小限にするため草刈りの時期を考えたり、冬でも柵をしておく。
【人間は怖くない】
シカを見つけた時は見守っていないか。人間は怖くないよと教えている。見つけた時は人間は怖いことを教える。車で追いかける、ロケット花火で驚かす、木片や石を投げる。1人だけやっていては効果がない。集落皆がそれをすると、近寄ることができなくなる。
【柵を有効に活用】
シカは9割以上柵の下をくぐったり穴を通り抜け、餌を食べる時には柵を飛び越えるなどできるだけ危険は冒さない。足を怪我すると歩けなくなるのでシカにとってはシカツ問題。
最後の砦である柵の管理を日常的に行い、柵に近寄らないよう、周辺の見通しをよくしたり、柵に作物が絡まるなどないようにする。柵にはおいしい物があると柵を探すようになる。